ビッグモーターの不祥事、難しそうでちょっと複雑ですよね。
この記事ではその全てをシンプルに、わかりやすく解説します。
社員が車にわざと傷をつけて保険金をだまし取るという驚きの事実から、その具体的な手口、そしてその結果どれだけの金額が不正に動いたのか。
これらのポイントを踏まえて、ビッグモーターの不祥事を一緒に見ていきましょう。
ビッグモーター不祥事の概要
ビッグモーターといえば、自動車買取台数No.1の企業として知られていますが、最近ではその名前が不祥事で世間を騒がせています。
具体的には、お客様の車に意図的に傷をつけて保険金を水増し請求していたという事実が明らかになりました。
過大請求を受けた大手損保関係者は憤りを隠さないとコメントを出しています。
修理件数の4割強で不適切とみられる行為が見つかるなど、組織ぐるみの不正だった疑いが強まっている。過大請求を受けた大手損保関係者は憤りを隠さない。
引用:朝日新聞
ビッグモーターの不祥事の店舗一覧と具体的な内容
ビッグモーターの不祥事は、全国の34店舗で発生していました。
具体的には、靴下にゴルフボールを入れて車体を叩いたり、ドライバーで傷をつけたり、ヤスリで塗装を剥がして事故の擦り傷に見せかけるなど、本当に様々な手法が使われていたようです。
まるで映画のような策略ですよね。
でも、これは現実の話。
それによって、保険金の水増しは一台あたり約3万9,000円、不正請求総額はなんと4995万円にもなったそうです。
この金額を聞いて、ただただ驚きでしたね。
こんなことが現実に起こるなんて、信じられます?
不祥事・保険金を水増し請求した店舗の一覧
不正行為が行われた店舗は以下の通りです
これらの店舗で行われていた行為は、ビッグモーターの信頼性を大きく揺るがすものでした。
私たち消費者としては、これは本当に大きな衝撃ですよね。
自分が普段利用しているサービスが、こんなにも深刻な問題を抱えていたとは思いもよりませんでした。
信じられない気持ちと、何とも言えない失望感が交錯します。
不祥事の具体的な手法
ビッグモーターの不祥事で用いられた手法は、その巧妙さに驚かされます。具体的には、以下のような手法が用いられていました:
これらの手法により、一見すると事故による傷と見分けがつかない程度に車体を損傷させ、保険金を水増し請求していました。
これを聞いて、私はその巧妙さと同時に、その行為の不適切さに驚きを隠せません。
不正請求総額
ビッグモーターの不祥事で明らかになった不正請求総額は、驚くべき4995万円にも上りました。
これは、一台あたり約3万9,000円もの保険金が水増し請求されていたことを示しています。
この金額を聞くと、その規模の大きさには誰もが驚きますね。
これを他の事例と比較してみると、
例えば、一般的な詐欺事件であれば数百万円、大がかりなものでも数千万円が相場(?)です。
しかし、ビッグモーターのこの不祥事は、その規模が通常の詐欺事件をはるかに超えています。
これは、その組織的かつ計画的な不正行為が、どれほど深刻な問題であったかを物語っていますね。
不祥事に至った要因
ビッグモーターの不祥事に至った要因は、企業の経営体制や倫理観に問題があったことが挙げられます。
特に、社員に対する過度な売上目標や、その達成を強く求める風土が、不正行為を助長したと考えられます。
これは、2016年に報道があったしたオリンパスの不祥事と似たような問題を抱えています。
オリンパスでは、経営陣が巨額の損失を隠蔽するために不正会計を行い、その結果、企業の信頼性を大きく損なう事態となりました。
この事件も、経営体制や企業倫理の問題が原因とされています。
これらの事例を見ると、企業の経営者としては、適切な経営体制の構築と倫理観の醸成が、企業の持続的な成長と社会的信頼の獲得にとって極めて重要であることを痛感します。
内部告発のもみ消しがヤバイ!報告書の改ざんも発覚
ビッグモーターの不祥事は、内部告発によって明らかになりました。
しかし、その内部告発が当初はもみ消され、報告書も改ざんされていたという事実が後に発覚しました。
これは、企業の内部統制体制に大きな問題があったことを示しています。
私自身、この事実を知った時、企業の信頼性は内部統制体制によっても大きく左右されると感じました。
報告書には、店舗の従業員が2022年、現場での不適切な行為について社長らに内部告発したと記載されていた。しかし、社長らは職場内の確執による告発だとみなし、特に調査を指示しなかった。報告書は「告発をもみ消したと言わざるを得ない」と指摘しているという。
引用:朝日新聞
ビッグモーターの過去の不祥事
ビッグモーターの過去の不祥事は、今回の不祥事だけではありません。以下のような問題も過去に発生しています
社員への罰金
ビッグモーターでは、店長間で自動車保険の販売実績に関連した「罰金制度」が存在していました。
これは、収益性の高い保険手数料を獲得するために、兼重宏行社長の強いリーダーシップの下で行われていたとされています。
自動車保険の販売実績をめぐり、ビッグモーター社の店長間で行われていた事実上の「罰金制度」は、収益性の高い保険手数料を獲得するために兼重宏行社長の強いリーダーシップで行われていた可能性が高まった。
引用:https://www.sankei.com/article/20170226-OPELXXX6HFOYLION2R6JMTURDI/
具体的には、保険の販売目標を下回った店舗の店長が罰金を支払うという制度でした。
この制度は、社長が社員と飲食したときに、じゃんけんで代金を出す人を決めるくらいの「罰ゲーム好き」だったことから始まったとされています。
しかし、この制度は、社内の競争原理を働かせるためとはいえ、社員には正しく伝わっていなかったとされています。
このような罰金制度は、中古車業界の過当競争状態と、車自体の値上げが難しい中で保険代理業務で稼ぐ手数料が収益力向上に重要だったことが背景にあると考えられます。
不正車検
ビッグモーターの不正車検問題は、2023年3月に熊本県で発覚し、その後6月には栃木県の別店舗でも同様の不正が発覚しました。
この不正行為の原因となったのは、一部の車種に必要だったスピードメーターに関する検査設備を所有していなかったことで、検査を実施するためには特別の手順が必要だったようです。
これらの店舗が不正に手を染める理由となったのは、一部の車種に必要だったスピードメーターに関する検査設備を所有していなかったことだ。
引用:Merkmal
問題の店舗では検査を行うことなく書類を改ざんするという不正を行っていました。
このような不正行為は、店舗レベルだけでなく、会社の上層部も含めた「組織的な不正」という疑惑を生んでいます。
特に、ビッグモーターが行った保険金請求不正の手口は、顧客から預かった修理車に対して、保険金請求金額を水増しするためにさらに故意に傷を付けるというもので、これは器物損壊に当たる刑事案件そのものでした。
タイヤに穴をあける
ビッグモーターによる「タイヤへの穴あけ」は、保険金を不正に請求するための手口の一つでした。
具体的には、社員がお客様の車のタイヤに意図的にネジを突き立て、ドライバーでネジを締め上げてタイヤをパンクさせていました。
この行為は、タイヤが自然にパンクしたように見せかけるためのもので、保険会社の審査は基本的に写真確認のみであるため、偽装することは難しくなかったとされています。
また、この行為により、タイヤ交換の工賃をお客様から請求することができました。
1本あたり約3000円の工賃が発生し、大抵の場合は4本まとめて交換するため、1万円以上の売り上げが立つとされています。
まとめ
ビッグモーターの不祥事は、保険金の水増し請求という重大な問題を引き起こしました。社員が車に意図的に傷をつけ、その傷を事故によるものと偽装して保険金を請求。
その手口は巧妙で、一台あたり約3万9,000円、不正請求総額は4995万円にも及びました。これは、企業の経営体制や倫理観に大きな問題があることを示しています。
重要なポイント:
保険金の水増し請求が行われ、不正請求総額は4995万円にも及んだ。
社員が車に意図的に傷をつけ、その傷を事故によるものと偽装して保険金を請求。
企業の経営体制や倫理観に大きな問題があることが明らかになった。